この記事を読んでわかること
- 日本の公的保険(高額療養費・傷病手当金・遺族年金)がどれだけ手厚いか
- 2026〜2028年の制度改正で「保険が必要」になるのかの冷静な判断軸
- 民間保険で本当に埋めるべき「3つの穴」と優先順位
- 私が4つの保険を全解約して掛け捨て1本にした実体験と、浮いたお金の使い道
毎月の保険料、なんとなく払い続けていませんか。
私はかつて、死亡保険・医療保険・介護保険・傷害保険と、4種類の保険にまとめて加入していました。営業の方にすすめられるまま、「家族のためだから」と思って契約したものです。
それを家計の見直しをきっかけに、すべて解約しました。そして今は、子どもがいることだけを理由に、掛け捨ての死亡保険を1本だけ残しています。保険料は大きく下がり、浮いたお金は新NISAに回しています。
不安になったかもしれません。「保険を減らして大丈夫なの」と。
結論からお伝えすると、大丈夫でした。理由は、日本の公的保険が想像以上に手厚いからです。私たちはすでに、給料から天引きされる社会保険料という形で、世界最強クラスの保障に加入しています。その土台を知らないまま、民間保険で同じ部分を二重に備えてしまっている人がとても多いのです。
この記事では、保険の見直しを「公的保険という土台の上に、足りない穴だけを最小限で埋める」という考え方で整理します。私自身が4本の保険を1本にした実体験と、2026年から2028年にかけて進む制度改正の最新情報を交えながら、できるだけ正直にお話しします。
📌 本記事はFP業務としての相談を目的としたものではありません。一人の共働きパパの家計記録として読んでいただければ幸いです。
1. 結論|保険は「公的保険の穴を最小限で埋める」だけでいい

最初に、この記事でお伝えしたいことの全体像をまとめます。保険の見直しでやることは、たった3ステップです。
保険見直しの3ステップ
- 知る:自分がすでに加入している公的保険の保障内容を把握する
- 見つける:その土台でも足りない部分(穴)を見つける
- 埋める:その穴だけを、掛け捨ての保険で最小限に埋める
この順番で考えると、ほとんどの世帯で民間保険はかなりスリムになります。私の場合は4本が1本になりました。
ここで大事なのは、保険そのものを否定しているわけではないということです。保険は「起きる確率は低いが、起きたら家計が立ち行かなくなること」に備えるための道具です。逆に言えば、起きても貯蓄で対応できることや、起きてもそこまで困らないことに保険をかけるのは、お金の使い方として効率が悪いのです。
家計の主役は、収入と支出のコントロールです。投資のリターンや保険の安心は、その土台の上に乗るおまけのようなもの。私はずっとそう考えています。保険料という固定費を最適化することは、毎月確実に効いてくる、もっとも手堅い家計改善です。
2. 日本の公的保険は世界最強クラス|知らずに払いすぎていませんか

民間保険を考える前に、まず土台である公的保険を知る必要があります。会社員であれば、給料から健康保険料と厚生年金保険料が天引きされていますが、その見返りとして受け取れる保障は、多くの人が思っている以上に手厚いものです。
ここでは、家計を守る三本柱として、高額療養費制度・傷病手当金・遺族年金の3つを押さえます。
高額療養費制度|医療費の自己負担には上限がある
病気やケガで医療費が高額になっても、青天井で払い続けるわけではありません。高額療養費制度によって、1か月あたりの自己負担には上限が設けられています。
たとえば年収約370万〜770万円の区分の方であれば、ひと月に保険診療で100万円分の医療を受けても、自己負担はおおむね8万円台に抑えられます。残りは健康保険が負担してくれます。さらに、直近12か月で3回以上上限に達した場合は「多数回該当」となり、4回目以降の上限がさらに下がる仕組みもあります。
💡 入院や手術で医療費が数百万円かかるような事態でも、自己負担は月々十万円前後で頭打ちになります。これを知らずに「医療費が怖いから手厚い医療保険を」と考えるのは、土台を見落とした判断になりかねません。
傷病手当金|働けない間も給料の約3分の2が出る
会社員にとって心強いのが、傷病手当金です。病気やケガで仕事を休み、給与が支払われない場合、健康保険から給料の約3分の2にあたる金額が支給されます。たとえば標準報酬月額が30万円の方なら、1日あたりおよそ6,600円が支給される計算です。
支給期間も手厚く、支給開始日から通算して1年6か月まで受け取れます。2022年1月の法改正で「通算」方式になったため、途中で復職して中断しても、同じ病気で再び休んだときは通算1年6か月に達するまで支給が続きます。入退院や休職・復職を繰り返しながら治療する人にとって、非常に有利な制度です。
遺族年金|万一のときに残された家族へ支給される
一家の働き手が亡くなったときに支給されるのが、遺族年金です。会社員の場合、遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方が対象になります。
18歳到達年度末までの子がいる世帯に支給される遺族基礎年金は、2026年度で年額84万7300円に、子の人数に応じた加算額が上乗せされます。これに加えて、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3を基本とする遺族厚生年金が支給されます。
つまり、もし私が亡くなっても、子どもが小さいうちは公的年金から一定の収入が家族に入り続けるということです。死亡保障を考えるときは、この遺族年金でカバーされる金額を差し引いたうえで、「足りない分だけ」を民間の保険で備えればよいことになります。
このように、医療・就業不能・死亡という三大リスクのいずれにも、公的保険という分厚い土台がすでに存在しています。民間保険を考えるのは、この土台を確認したあとです。
3. 2026〜2028年の制度改正|「改悪だから保険」は本当か

公的保険の話をすると、必ず出てくるのが「でも制度が改悪されるんでしょう、だから保険が必要なのでは」という不安です。実際、2026年から2028年にかけて、いくつかの制度改正が予定されています。ここは少し丁寧に、冷静に見ていきます。
高額療養費制度の見直し(2026年8月〜)
2026年8月から、高額療養費制度の自己負担上限額が段階的に引き上げられます。第1段階が2026年8月、所得区分の細分化を含む第2段階が2027年8月にスタートする予定です。
2026年8月の引き上げ幅は、所得区分ごとに月額で次のようなイメージです。
| 所得区分(年収のめやす) | 月額上限の引き上げ幅(2026年8月〜) |
|---|---|
| 約1,160万円以上 | +17,700円 |
| 約770万〜1,160万円 | +11,700円 |
| 約370万〜770万円 | +5,700円 |
| 〜約370万円 | +3,900円 |
| 住民税非課税 | +1,500円 |
※厚生労働省の見直し内容にもとづくめやす。国会審議等で数値が微修正される可能性があります。
たしかに負担は増えます。ただし、ここで冷静になりたいポイントが2つあります。
ひとつは、増える金額の規模です。月の上限が数千円上がるという話であり、自己負担が青天井になるわけではありません。公的保険が依然として強力な土台であることに変わりはないのです。
もうひとつは、同時に「年間上限」という新しい仕組みが導入されることです。1年間の自己負担合計が一定額を超えたら、それ以上は求めないという、長期療養者への配慮措置です。多数回該当の仕組みも維持されます。つまり、長く治療が続く人にとっては、むしろ守られる面もある改正なのです。
⚠️ 「改悪だから民間の医療保険に入らなきゃ」と煽る情報は、この全体像を見ていないことが少なくありません。月数千円の上限増のために、月数千円の医療保険に一生入り続けるのが本当に合理的か。一度立ち止まって考える価値があります。
遺族厚生年金の見直し(2028年4月〜)
もうひとつ、2028年4月から遺族厚生年金の制度が見直されます。これは「遺族年金が5年で打ち切りになる」と話題になっている改正です。
ただし、ここも正確に理解する必要があります。この見直しの中心は、これまで給付に男女差があった部分の解消で、おもに子のない配偶者が対象です。具体的には、40歳未満で子のない配偶者には原則5年の有期給付とする一方、配慮が必要な人には65歳まで給付を継続するという方向性です。
子育て世帯にとって重要なのは、18歳到達年度末までの子がいる間は遺族基礎年金が支給され続けるという点です。子のいる世帯では、遺族基礎年金が子どもが多い世帯を中心に引き上げられる方向も示されており、必ずしも「減額だけが起こる改正」ではありません。
ですから、「遺族年金が5年で終わるから死亡保険を分厚く」という反応は、少なくとも子育て世帯にはそのまま当てはまりません。自分の世帯がどの立場にあるのかを確認したうえで、足りない分だけを備える。この原則は改正後も変わりません。
制度改正は、不安を煽る材料にも使えますが、正しく知れば「過剰に怖がる必要はない」という判断材料にもなります。私は後者の立場で家計を組んでいます。
4. だから民間保険は「3つの穴」だけ埋めればいい

公的保険という土台を確認したら、いよいよ民間保険で埋めるべき「穴」を考えます。結論として、子育て世帯が検討に値する穴は、優先順位の高い順に3つだけです。
| 優先度 | 穴(リスク) | 備える手段の例 |
|---|---|---|
| ① 最優先 | 死亡 | 掛け捨ての定期保険・収入保障保険 |
| ② 次点 | 就業不能 | 就業不能保険(世帯状況により) |
| ③ 最後 | 医療 | まず貯蓄。不足分のみ医療保険を検討 |
穴その1|死亡(最優先)
もっとも優先度が高いのが、死亡保障です。一家の働き手が亡くなると、その人の将来の収入がまるごと失われます。これは貯蓄ではすぐに埋められない、金額の大きいリスクです。
ただし、必要なのは遺族年金でカバーしきれない分だけです。残された家族の生活費・教育費から、遺族年金や配偶者の収入、すでにある貯蓄を差し引いて、それでも足りない金額を計算します。その不足分を、掛け捨ての死亡保険(定期保険や収入保障保険)で備えるのが効率的です。
💡 ここで貯蓄性のある終身保険や養老保険を選ぶ必要はありません。同じ死亡保障なら、保険料が圧倒的に安い掛け捨てで十分です。貯蓄は保険ではなく、NISAなどで別に積み立てるほうが家計全体では有利になります。
穴その2|就業不能(次点)
次に検討するのが、長期間働けなくなったときの収入減です。前述のとおり、会社員には傷病手当金があり、最長で通算1年6か月、給料の約3分の2が支給されます。
問題は、それを超えて働けない状態が続いた場合です。傷病手当金が切れたあとの生活をどう支えるか。ここに不安がある人は、就業不能保険を検討する余地があります。
ただし、これも全員に必要なわけではありません。共働きでもう一方の収入がある世帯、十分な貯蓄がある世帯、あるいは会社の制度が手厚い場合は、優先度は下がります。自分の世帯の状況を見て判断する穴です。
穴その3|医療(最後)
最後が医療保険です。あえて優先順位を最後にしているのには理由があります。高額療養費制度という強力な土台があるため、医療費そのもので家計が破綻するケースは多くないからです。
入院や手術の自己負担は月々十万円前後で頭打ちになり、貯蓄である程度対応できる範囲に収まることが多いのです。差額ベッド代や先進医療など、公的保険でカバーされない費用は確かにありますが、それを理由に手厚い医療保険に入る前に、まず「貯蓄でまかなえないか」を考えるべきです。
医療保険は、入っていると安心感がありますが、その安心の対価として一生払い続ける保険料が、本当に見合っているか。私はここを厳しく見て、自分には不要と判断しました。
この3つの穴を、優先順位の高いものから、貯蓄で埋められない分だけ最小限に。これが民間保険の基本設計です。
5. わが家のリアル|4つの保険を全部解約して掛け捨て1本にした話

ここからは、私自身の実体験をお話しします。きれいごとではなく、実際に4本の保険を1本にしたプロセスです。
かつての私|フルパッケージで加入していた
数年前まで、私は死亡保険・医療保険・介護保険・傷害保険の4種類に加入していました。
正直に言えば、ひとつひとつをよく理解して選んだわけではありません。「家族がいるから」「もしものときに困るから」という漠然とした不安をきっかけに、すすめられるまま契約していました。毎月の保険料は、家計の中でかなりの固定費になっていたと思います。
転機|家計管理を始めて気づいたこと
転機は、家計管理を本格的に始めたことでした。
収入と支出をすべて書き出して眺めたとき、保険料という固定費の大きさに気づきました。そして、ひとつずつ保障内容を調べていくうちに、「これは公的保険でカバーされている」「これは貯蓄で対応できる」という重複が次々と見つかったのです。
介護保険は、今の自分の年齢とライフステージでは優先度が低い。傷害保険も、起きたときの損失が貯蓄で吸収できる範囲でした。医療保険は、高額療養費制度を知ってしまうと、払い続ける保険料に見合う必要性を感じられなくなりました。
決断|いったん全部解約し、1本だけ残した
そこで私は、4つの保険をいったんすべて解約しました。
そのうえで、ゼロから「本当に必要な穴はどこか」を考え直しました。残ったのは、ひとつだけ。子どもがいるという、その一点に対する備えです。私が亡くなったときに、残された家族が生活と教育に困らないための、掛け捨ての死亡保障。これだけを最小限の形で残しました。
貯蓄性は求めていません。万一のときにだけ機能すればいい、というシンプルな割り切りです。
結果|固定費が下がり、投資に回せた
結果として、毎月の保険料は大きく下がりました。そして浮いた分は、新NISAの積立に回しています。
✅ この判断は、第二子が生まれたタイミングの家計見直しとも一貫しています。子どもが小さいうちは守りを厚くする。ただし「守り」とは保険を増やすことではなく、生活防衛資金という現金の備えを厚くすることだと、私は考えています。保険はあくまで、貯蓄で埋められない大きな穴に対するピンポイントの備えです。
雰囲気で入っていた4本の保険を、考え抜いた1本に。これが、私の保険見直しのすべてです。
▶ あわせて読みたい:【関連記事】生活防衛資金はいくら必要?子育て世帯の「守り」の作り方(No.12)
6. 浮いたお金はどうする?|保険料の差額をNISAへ回す考え方

保険を見直すと、毎月の固定費に余裕が生まれます。この浮いたお金をどう扱うかが、家計の伸びしろを決めます。私の答えは、新NISAへの積立です。ただし、ここにも順番があります。
まずは生活防衛資金、それから投資
保険料が浮いたからといって、いきなり全額を投資に回すのはおすすめしません。投資に回す前に、まず生活防衛資金が十分にあるかを確認します。
生活防衛資金とは、収入が途絶えても数か月は生活できる現金のことです。これが薄いまま投資を始めると、いざというときに値下がりした投資商品を取り崩すことになりかねません。子育て世帯であれば、なおさら現金の備えを厚めに持っておきたいところです。
私自身、子育て初期は投資を抑え、生活防衛資金を厚くしていました。守りが固まってから、余力の範囲で投資を継続しています。順番を間違えないことが何より大事です。
▶ あわせて読みたい:【関連記事】子育て中でも月1万円から投資できる?順番を間違えないロードマップ(No.9)
差額を「自動で」NISAへ
生活防衛資金が確保できたら、保険を見直して浮いた差額を、新NISAのつみたて投資に回します。ポイントは、自動で積み立てる仕組みにすることです。
たとえば、これまで医療保険に毎月いくらか払っていたなら、その金額をそのまま投資信託の積立に置き換える。意識しなくても積み上がる仕組みにしておくと、続けやすくなります。投資先は、最初は全世界株式インデックスのような王道の1本から始めるのが無難です。
私自身、NISAの土台は全世界株式インデックスに置いています。かつて雰囲気で買った新興国インデックスが含み損になった経験から、「最初は王道インデックス1本」が遠回りのようで一番確実だと痛感しました。
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保険料という確実に出ていくお金を減らし、その分を将来に向けた投資に回す。この組み替えは、リターンが不確実な投資の世界の中で、もっとも確実性の高い家計改善のひとつです。
7. それでも不安な人へ|保険の見直し相談との付き合い方

ここまで「公的保険を土台に、穴だけ最小限で埋める」という考え方をお話ししてきました。とはいえ、いざ自分の世帯でやろうとすると、つまずくポイントがあります。
それは、「自分の世帯で必要な保障額がいくらなのか」を計算するのが、けっこう面倒だということです。
遺族年金がいくら出るのか、子どもが何歳まで教育費がかかるのか、生活費はどのくらいかかるのか。これらを積み上げて必要保障額を出す作業は、慣れていないと時間がかかります。私自身、最初の見直しでは何度も計算し直しました。
無料相談を「現状診断」として使う手はある
ここで選択肢になるのが、無料の保険相談サービスです。複数の保険会社を扱う窓口で、現状の保障内容を整理してもらったり、必要保障額の試算を手伝ってもらったりできます。費用はかからないことが多く、自分で計算するのが難しい人にとっては、現状を把握する入り口として使えます。
ただし、「読者を守るブログ」として、ここははっきり釘を刺しておきます。
⚠️ 無料保険相談を使うときの3つの注意点
- 相談はあくまで現状診断のために使う。その場で提案された保険商品を、勢いでそのまま契約しない。相談員には、契約につながると報酬が発生する立場の人もいます。提案は持ち帰り、自分で冷静に判断を。
- 複数の保険会社を比較できる中立的な窓口を選ぶ。特定の1社の商品しかすすめてこない相談は、見直しの目的からずれます。
- 相談前に、公的保険でどこまでカバーされるかを押さえておく。土台を知っていれば、過剰な提案にも気づけます。
無料相談は、使い方さえ間違えなければ、必要保障額の計算という面倒な作業をショートカットする道具になります。あくまで主導権は自分が握ったうえで、賢く使ってください。
※上記は保険相談サービスの紹介です。提案された商品をその場で契約せず、必ず持ち帰って検討してください。
8. まとめ|保険で守るのは「起きたら家計が破綻すること」だけ
最後に、この記事の要点を整理します。
この記事のまとめ
- 保険は「公的保険の土台を知る → 穴を見つける → 穴だけ最小限で埋める」の順で考える
- 検討に値する穴は死亡・就業不能・医療の3つ。多くの世帯で必要なのは子がいる間の死亡保障くらい
- 2026〜2028年の制度改正は負担増の面もあるが、公的保険は依然として強力な土台
- 浮いた保険料は、生活防衛資金を確保したうえで新NISAへ
検討に値する民間保険の穴は、優先度の高い順に、死亡・就業不能・医療の3つ。そのうち多くの世帯で本当に必要なのは、子どもがいる間の死亡保障くらいに絞り込めます。私自身、4本の保険を解約して、掛け捨ての死亡保険1本に行き着きました。
2026年から2028年にかけての制度改正は、たしかに負担増の側面があります。けれども「改悪だから保険」と短絡せず、全体像を見れば、公的保険が依然として強力な土台であることは変わりません。煽りに乗って固定費を増やすより、制度を正しく知って、浮いたお金を将来に回すほうが合理的です。
保険で守るべきなのは、「起きる確率は低いが、起きたら家計が破綻すること」だけ。それ以外のリスクは、貯蓄と公的保険でじゅうぶん受け止められます。
家計の主役は、収入と支出のコントロールです。保険料という固定費を最適化し、浮いたお金を新NISAで育てる。地味ですが、これがもっとも手堅い家計の守り方であり、攻め方でもあると、私は考えています。
あなたの保険、一度見直してみませんか。まずは給与明細を眺めて、自分がすでに加入している公的保険の手厚さを確認するところから始めてみてください。
よくある質問(FAQ)
- Q. 独身で子どももいない場合、死亡保険は必要ですか?
- A. 多くの場合、優先度は低いです。死亡保障は「自分が亡くなったときに経済的に困る人がいるか」で考えます。扶養する家族がいなければ、葬儀費用程度を貯蓄で備えれば足りることが多く、手厚い死亡保険は不要なケースが大半です。
- Q. 医療保険は本当に解約してしまって大丈夫ですか?
- A. 高額療養費制度により、医療費の自己負担は月々十万円前後で頭打ちになります。一定の生活防衛資金があれば、貯蓄で対応できる範囲に収まることが多いです。ただし持病がある方や貯蓄が薄い方は、解約の前にご自身の状況を確認してください。判断に迷う場合は、解約は慎重に。
- Q. 貯蓄型の保険(終身保険・養老保険)はどうですか?
- A. 「保障」と「貯蓄・投資」を一つの商品で兼ねると、どちらも中途半端になりがちです。保障は掛け捨てで安く確保し、貯蓄・運用はNISAなどで分けて行うほうが、家計全体では効率的になりやすいと考えています。
- Q. まず何から手をつければいいですか?
- A. 給与明細と保険証券を並べて、「自分がすでに入っている公的保険」と「払っている民間保険料」を書き出すところから始めてください。そのうえで、本文の「3つの穴」に照らして、本当に必要な保障だけを残す形に整理していくのがおすすめです。
本記事はFP業務としての相談を目的としたものではありません。制度の詳細や最新の数値は、厚生労働省・日本年金機構・全国健康保険協会などの公式情報をご確認ください。記事内のデータは2026年5月時点の情報にもとづきます。


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